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《 西陣織工業組合ファミリーセール 》 |
[Vol.202/2024年07月] |
去る6月29.30日に、西陣織工業組合において「ファミリーセール」が開催されました。 西工のファミリーセールはコロナ過の少し前から開催され、回数を重ねるごとにリピーターのお客様も増え年々盛況になっています。
今年も初日の開場直ぐに多くのお客様がご来場され、ファミリーセールならではのお値打ち品は相当数売れたようです。 当社も初開催の時から参加させて頂いておりますが、当初の手作りファミリーセールから少しずつ成長し、またあくまでも消費者本位のスタンスを継続したことから、お客様の信頼が増しリピーターの方も多くご来場くださったのだと思います。
昨今の呉服販売会は着物をより身近におしゃれに着ていただくように、カジュアル着物を提案するスタイルが多くみられます。それはそれでよいのですが、カジュアル着物は嗜好品なのでヘビーユーザーに重ね売りするスタイルが多く、ほとんどがローン決済となることが多いようです。
このローンがくせ者で、詰まるところ需要の先食いをしているようなものです。長い目で見れば耐久消費財や必需品ではない呉服をローン支払いで購入すれば支払いに窮することとなります。
それに加えて、昨年来からのローン規制も相まって小売り販売会の苦戦に輪をかけています。この世の中、綺麗ごとばかりでは立ちいかないことも沢山あるでしょうが、5年で60回のローンをいくつも抱えているのは一般的には異常と言えるでしょう。
では呉服業界はどのような販売方法で生き残ればよいのでしょうか。
呉服は生活必需品ではなく嗜好品なので、勝手に売れるものではありません。販売員にアドバイスをもらったり、背中を押してもらうことも必要だと思います。ただ多少の無理は良くても常識を外れた無茶は続きませんし、結局のところ消費者に支持され継続していける真っ当な商売をするしかありません。
[売り手良し、買い手良し、世間良し」の三方よしが商いの基本であり、それこそが継続の源であると思うのです。
西工ファミリーセールがそのような商いの指標になればと願っています。
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