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ときどき日記
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| 《 西陣総力戦 》 |
[Vol.217/2025年11月] |
11月15日、16日の両日、西陣織会館において西陣織博2025が開催されます。
これは西陣織会館竣工50周年を記念して開催される「西陣織大会」と共に西陣地域全体を 盛り上げる為のイベントです。
「空引機の実演」や西陣金襴、嵯峨美術大学、神戸大学のコラボによる 「シジンネオワンピースファッションショー」、京都市交響楽団による「京響町中コンサート」又、西陣地域の銘店が軒を連ねる「西陣マルシェ」などが開催されます。
ご存じの通り、西陣は五百五十年以上続く織物産地です。
帯に限らず金襴やネクタイ、そして洋装などが生産されています。
戦前は西陣と言えばお召がメインで、男性の盛装である紋付羽織袴が業界をリードしていました。
ところが昭和三十年代からの男性礼装の急激な洋装化により、西陣お召は壊滅的な打撃を受けました。逆に婚礼だけでなく女性の社会進出により、パーティーや成人式などの礼装が庶民にも広がり、羽織を脱いで帯がみえる女性の盛装が一般的となりました。そのため九寸帯、八寸帯から袋帯全盛となり、「帯は西陣」と言われるようになりました。
時は流れバブル崩壊以降の和装業界は長期低落に陥り、産地の売り上げは全盛期の五パーセントと壊滅的な状況になっています。 このような現状を打開するために数少ない若手が、帯や着物、金襴、洋装の垣根を越えて一丸となり地域を含めた活性化に取り組んでいます。
その為に従来の組合としての年功序列に囚われず、組合員一丸となり、もう一度西陣産地を盛り上げるべく企画したものが、今回の西陣織博2,025」です。
帯、着物、金襴、洋装の垣根を超え、若手中心の企画に我々ベテラン組も後押しし、西陣産地を復活できるように西陣総力戦で頑張っています。
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